最近ホテル予約サイトが増えてきましたね~
一方で淘汰も進み、有力な大手サイトが数社寡占状態になってきつつもあります。
私はこれらのサイトを「情報収集」に使うことは多いですが、実際の「予約」にはあまり使いません。それには理由があります。
そして利用するときにはしっかり利用します。それにも理由があります。
今回のトラブルは、テレビCMもやっている某大手ホテル予約サイトで起こった信じられない事例でした。
一体何が起こって、どう解決したのか・・・ご参考になれば幸いです。
最初に断っておきますがこれは「起こり得る」事例として、旅のトラブル予防と対策のために共有します。特定の業者やサービスを批判・中傷する目的ではありません(でも某予約サイトさんしっかりしてよ~というのは本音ですが・・・笑)
深夜の北京空港で起こった信じられない事件
(写真:北京国際空港のパンダ)
今回の事件は中国の北京で起こりました。ちなみに、私この2018年の8月は1か月で合計4回北京を訪れましたが全て30時間以内の短い滞在でした(笑)
久々にホテル予約サイトを利用したのは、北京空港の到着が深夜2時になり、空港のトランジットホテルを予約したかったからです。
探してみると、空港内のホテルは満室でしたが、タクシーで5分とされる場所に「某エアポートホテル」なるものがあり、とりあえず朝まで過ごす場所として予約しました。
深夜(早朝?)に空港に到着し、タクシー乗り場に向かいます。乗り場では、係員やドライバーに、スマホに画面保存していた予約確認メールを見せて、中国語のホテル名と住所を確認してもらったところ、その場にいた誰もが首をかしげる様子…。どうやらホテル名がわかりづらく、住所がイマイチ不明瞭なのだそうです。
予約サイトからの確認メールに記載されていた電話番号に電話をかけてくれたり、自分のスマホで同名のホテルを調べてくれたり、北京空港の皆さん親切に調べる努力をしてくれました。
この確認メールには地図も載っていましたので、住所と地図を頼りにひとまずその場所に行ってみることにしましたが、辿り着いてビックリ!
案の定その場所は「工場」でありホテルではありませんでした(笑)
(写真:北京国際空港のパンダたち)
存在してないホテルに予約ができていた
同じタクシーで空港に戻ってきて、予約サイトの日本にに電話確認してみたところ「一旦電話を切って確認したい」とのこと。しばらくたって折り返し電話がかかってきました。ホテル側に連絡してみてくれたようですが、結局回答は
「ホテル側と連絡が取れません」
そりゃそうでしょう~存在してないんだから(笑)
つまりこの予約サイトでは存在していないホテルに予約ができてしまっていたわけです。
実際別のどこかにホテルはあったのではとも思いますが、このサイトでは予約し、予約完了確認のメールが来ていても、ホテルには辿り着けないということになりました。
その場ですぐさま自力で別の宿泊先を確保しその場で対応しました。?
先ず何かあった時旅のトラブルに対応する力というのが求められる場面でした。
残念ながら…と言いますか、今まで海外で似たような経験が無かったわけでもなく、今やスマホもあるわけですから当然そこはなんとかなりますし、ビジネスの出張で海外に行っているわけですから「自力でなんとかしないといけない」ということになります。
ホテル予約サイトの対応
こちらの予約サイトの電話オペレーターは、謝罪と共に「予約をキャンセルして宿泊金額を即日全額お返しします」
ということでした…。実際に宿泊できていないのですから、これは当然の対応だと思いました。ただ、この時点でそれまでの対応に既に北京到着から数時間を費やしており既に時刻は早朝4時でした。
私自身の滞在先はその時点で確保したものの、この予約サイトの対応はどうでしょう。
「宿泊費は全てお返ししますので…この度はすみませんでした」とそそくさと電話を切ろうとするオペレーター
ちょっとまった~!それだけってことは無いですよね…。
ということで交渉バトルスタートです(笑)!
そこからいろいろありましたが…まぁ最終的には一応誠意をみせてもらいました。
(もちろん紳士的に穏やかにお話しましたよ。笑)
結局どうなったのか・・・ということは次回お伝えします。
いつもの交渉術を駆使していろいろとお願いしてみて全てに対して承諾頂きました。
(写真:北京国際空港 ビジネスクラスラウンジ)
今ホテルや旅の予約サイトの機能やサービスは充実してきています。
これは歓迎すべきことですが、利用者として注意も必要です。
今回の件はそのことを改めて感じさせてくれることとなりました。
- 予約しているはずだったのに…ということは起こり得る。予約サイトはあくまでプラットフォームをサービスとして提供しているので、この手のトラブルはあり得なくは無いのかな~と思います。もちろん質の高いサービス提供者としては、基本的にあってはいけないことだと思いますが(笑)
> トラブルの事前予防は可能です。私も実際にホテルに予約できているか確認したことがあります。そこまでするのであれば、わざわざ予約サイトを使う必要があるのか…ということになりますよね。そこが私が予約サイトで「予約しない」理由のひとつです。
- サポート体制の差。原則としてこれらの旅の予約サイトは、人を介さず全て自分で予約ができることがウリです。わざわざ電話しなくてもオンラインで完結できることは利用者にとって魅力であり、サービス提供者にとってはコストを下げられる魅力があります。しかし、いざトラブルになった際きっちりと対応してくれる体制があるかどうか。格安をうたっているサイトには、実は海外のサイトで、表示は日本語ながら電話すると日本語では対応がなかったりすることも…。
> 日本語でサポート対応の可否は気を付けていれば事前に確認できます。また、日本語の対応が無いから安く予約できるサイトがあるのも事実で、あえてそれらのサイトを使うということもできます。更に少々高等テクニックとしては、トラブルや交渉の内容によって、あえて日本語・あえて英語というふうに、相手の対応先を使い分けることもやります(笑)
- 電話オペレーターの質。多くのサイトではコスト面を意識してか日本語の電話オペレーターが外国人である場合が多いです。感心するほど日本語がお上手な人もいればそうでない人も…。また日本語は上手でも、その背景にある日本文化や日本のお客さん対応について理解が不十分で、言葉だけ日本語でも話している内容はほとんど外国語の対応と変わらないケースも見られます。
> 実は別件で別の予約サイトの電話オペレーターに電話した経験がありますが、そのサービスの差は歴然としていました。実は、予約サイトによっては電話オペレーターの教育に力を入れているところがあるのです。サイトデザインだけではそこは分かりません。トラブルになって初めてわかるのですが、そのあたり事前にチェックしてみるといいでしょう。
電話オペレーターとの交渉術
さて「交渉術」ですが…今回は相手に落ち度があるので(そういう前提で強気で交渉したので)いろいろと誠意をみせてもらいました(笑)
今回確かにもっと細かい事前確認によりトラブルを防ぐことができたかもしれません。ですが、それではこのサイトを利用する意味がほとんど無い、つまりサイトの利用者への価値が低いということになります。当然信頼して使いたいところですよね。
つまり利用者であるこちらには落ち度が無く被害者だという前提で話を進めて良い場面なのです。そんなの当たり前だー!と思って感情に任せて言いたい放題言うのか、本当にそうかと一旦冷静になって状況判断するのかで…結果は変わります。
「外国人との交渉術」のセミナーでもお伝えしているのですが、ゴネては交渉は進みません…。今回、紳士的に丁寧に要望を伝え、その要望の全てを叶えることに成功しています。まぁそんなに無茶な要望はしていないですけどね今回は(笑)
こちら交渉の詳細と「交渉術」についてはまた別途お伝えします。お楽しみに!