そんなシーンを移動中の機内の映画で観ました。
(映画『レディ・プレイヤー1』より)
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ガンダムと言えば・・・日本を代表するロボットアニメのキャラ
メカゴジラは・・・やはり日本が誇る特撮大作のキャラ
どこまでこの両作品についてご存知か…ですが、少なくとも両作品が別の世界観のものであることは日本人であれば感覚的に理解できますよね。
日本人の感覚からしてみれば全く世界観の違うキャラクター同士を同じ場面に登場させる。これがハリウッドなのだろうと実感しました。
作品はあのスティーブン・スピルバーグの最新作『レディ・プレイヤー1』でのいち場面でした。VRの世界を舞台に犯罪組織に挑む一般市民の少年の活躍を描いたハリウッドらしいスピルバーグらしいエンタメ作品でした。
日本人が違和感を感じるこの展開を実現させたハリウッドに改めて米国人の今の感覚を観ました。
米国にあるクロスオーバーの文化
そもそも異なる作品のキャラクター同士を同席させる文化が米国のエンターテインメント界にはあるようです。
「アベンジャーズ」がいい例ですよね。
(映画:アベンジャーズ・インフィニティウォーより)
マーベル社のマンガ作品の主人公たちをひとつの作品に大集合させたものです。
マーベル社のライバルDCコミック版が「ジャスティスリーグ」ですバットマンとスパイダーマンが同席してますね。
(映画:ジャスティスリーグ)
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あとどうやらこの2作品のクロスオーバーもあるとかないとか。
もはやなんでもアリですね。
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変化する米国人の日本感
反対の立場で考えて頂ければと思うのですが、米国人にとっては「日本と言えば・・・」でひとくくりで考えがちです。
この作品はスピルバーグはじめ制作陣が日本のポップカルチャーへのリスペクトから作ったと公言しているようで、彼らにとっての日本の映画・アニメ文化へのイメージを表しているシーンが沢山見て取れました。
実は米国においても、アニメやゲームには日本の影響が根付きつつあるようです。米国で仕事をしていたというゲームクリエイターの方と話したのですが、かつては、日本のアニメ風のキャラは米国ではやや敬遠されていました。日本のアニメやゲームをリメイクする際には、キャラは米国人にうけるようにアメコミ風に書き換えられていたというのです。ところが現在米国発のゲームですらやや「日本風」になってきてるというのです。
日本のアニメやゲームで育った世代が抵抗感が無くなってきているそうなのです。確かに20年前に米国で生活していた頃あたりからその兆候は見えていた気がします。
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社会の感覚は長期的に変化する
今回は文化をネタに社会的価値観の変化をみてみましたが、この動きは世界中でもっと見られるはずです。今やアジアだけでなく欧米でもコスプレの祭典がビッグイベントとなるなど、10数年前には考えられなかったことが当たり前になってきています。日本のポップカルチャーは、戦略的にプロモーションを行ったわけでもないのに世界の多くの国で受け入れられ定着してきました(90年代に欧州で「ドランゴンボール」やってましたし、南米で「キャプテン翼」やってました)
一方、自国の文化を戦略的にプロモーションしている国があります。それは隣国の中国であり韓国です。自国のコンテンツを世界中に発信することにも熱心ですが、まさにハリウッド映画にもこの両国の影響が最近大きいのを感じています。次の世代の米国人はアジアと言えば~どの国と答えるようになるのでしょうか?
ちなみに今回話題に取り上げた作品『レディ・プレイヤー1』で主人公の仲間となったキャラはひとりが日本人もうひとりが中国人でした(その中国人の少年のアバターは「忍者」というのも面白いですが)
(明日に続く)